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桜の一コマ


「 腹を割って話が出来る人間なんて そうそういないですよ 」

桜並木の下を二人で歩きながら そう彼女が言うのを聞いて

ハッとしてその目を覗き込んだのです

そう 最近私は そんな言葉を別の誰かから聞いたばかりだったから



「  顔で笑ってても 目は笑ってなかったり

   相手の顔色を見ながら 適当な距離で 適当な相づちを打って 

  『ホホホホ じゃあまた』って愛想笑いしてお終いなんだもの 

  私は本音でしゃべりたいのに 」



春の陽気とは裏腹な 目の覚めるような切れ味鋭い彼女のお言葉に

佐藤愛子さんの『90歳 何がめでたい』の本を読んでスカッとするのと 

同じような感じを受けたのです

彼女は90歳にはまだまだですが、オーバーセブンティ





嘘っぱちが嫌いらしい彼女は


「 私 しょっちゅう怒ってるの 

  玄関を出た所からずっと怒ってるのよ 

  昔は『 最近の若い者は 』って言ってたみたいだけど

  今は年寄りが我さきに人を押しのけて 自分の事ばかり考えてウロウロしてるんだもの 」




そう言いながら 私の目を見てニヤリと笑う瞳は

「 私も年寄りだけどね 」と私に伝えながら 

黒々と澄んでいて

私は きれいな桜を愛で 笑いながら行き交う人のことなんか気にせずに 

何故だか彼女の言葉が気持ち良くて

大声で笑ったのでした


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でも

この人のこと 嫌う人も多いだろう

怒られそうだし・・・

ちょっと怖い^^




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彼女と話して思い出したのですが

むかし、

佐賀のお寺を継ぐことを 悩んでいた所

「 嫌ならやめたら? あんたが継がないからと言ってこのお寺は潰れやせんよ。

  『 私が居なかったらこのお寺は大変な事に成る 』なんて思っているなら

  世の中には ちゃんと仏法学んでいる立派な人も多いのに

  あんたに継いでもらいたいと言ってくださっているご門徒にも失礼だ

  嫌々犠牲に思って居ることじゃあ無い! 」


と言ってくださった方がある





多くの人が「 女の子で 若いのに 偉いね 偉いね 」と

跡取り娘の孝行を 口では褒めてくださっていた時に

その独りよがりの良い人面に呆れて

はっきり口に出してくださった言葉に

パチンとほっぺたを叩かれたような気がした

私にとって 本当の言葉でした





あの頃から

私の周りには

どうも こんな方が多くなったような気がします

いやいや

あれ以来 私にはこういう方の声を聞く耳ができたのかもしれません

一生懸命生きてきた その方 その方の見ている世界の 

「 ほんとはね 」とか「 ああそうか 」を聴かせていただくのが

楽しくてしょうがないのです




                                 なもあみだぶつ



                            


































































by shinwoyorokobu73 | 2018-04-12 17:41 | 思いがけず | Comments(0)