寒い季節の本堂の日当たりというのは人を引き寄せるのか 阿弥陀様のあったかさか この季節はご難題をかかえて初めてお寺をたずねて ご相談にお出での方が多いです。 なんででしょうね。 みなさん ようこそ ようこそ 随分以前に お身内が命を絶ってしまわれた方がいらっしゃいました。 ちょうど今くらいの季節だったか その頃は私も慣れない横浜の生活と子育て初心者で ただただ その方とお話をさせていただくだけで 何の気の利いたことも言えず出来ず・・・・・ ご飯に味噌汁と おいしい佐賀海苔 それにシャケを焼いて一緒にいただいたっけ。 ( この海苔は母の幼馴染みのやっちゃんおばちゃんの所の絶品佐賀海苔だった ) まだ鴨志田の一軒家を借りて住職の手作り掲示板を掲げて 『青葉布教所』 を 立ち上げて間もなかった頃のこと その時もほんとうにお苦しかったろうと思います 靴下は右と左が色が違うことも気が付かないでお出ででしたね 一緒の食事の後 「 〇〇が亡くなって初めて食べ物の味がしました 」 食事は砂を食べているようだった と 3か月過ぎてそう言って大きな深呼吸されて ホッとしてテーブルの横にごろりと横になられた あの日がちょっと遠く感じられます 孤独の寂しさからか 苦しさを耐えられずか 「 信仰のある人って・・・・・・・・!」 苦しすぎて寂しくて 何の悩みもなさそうに見える私に文句言い 電話で言い合いになることもありましたねえ その年でなんと正直な人か そう歯がゆくもあり 代わってやれないもどかしさもあり でした 意地っ張りで強情なあの人のことなので 「 私は悪くない 」 と 踏ん張っているんだろうか いや 「 なんであの時こうしておかなかったんだろう 」 と実は自分を責めているんじゃなかろうか と私も想像しかできない自分の頼りなさを感じてばかりでした トンネルの中のような数年間から 「 息子に赤ちゃんが生まれましてねえ 」 心の決着がついたわけではないのでしょうが そう言って電話で嬉しそうなご様子に 私も なんとは言えない深い息が漏れます。 悲しみも 苦しみも 喜びも 本当にずっとは続かないのですね 『 いのちを大切に 』 って子供でも言います。 『いのち』って何でしょう? 私もつい最近まで 「 生きているもの 」 くらいにしか思っていませんでしたが ある時 「 生死(しょうじ)あるもののことです 」 そう教えていただきました。 私たちは 「 後生の一大事を心にかけなさい 」 と代々教えられてきているはずでしたが なかなか身についていませんでした。 先だっての福田康正先生のご法話でも 「 生死の『生』 は もうええねえ 生まれてきておるんだからねえ 後は『死』 の方の解決やね 」 とおっしゃってくださいました 『 死ぬこと 』 は 浄土に生まれさせていただくこと 『 どうか助かってくれよ 必ず救う 』 という 弥陀の誓願に乗せていただいて生きていくこと 私という人間を生まれさせ浄土に生まれさせんとする 大きな大きなお用き(はたらき)にお念仏をしながら生きていくこと 南無阿弥陀仏と唱えたならば 浄土に生まれさせていただくんだな といただいてお念仏して日々を送る これが浄土真宗式いのちを大切に生きること そして 宮崎ホスピタルで皆さんが実践していらっしゃるように ご縁の人の痛みを自分の痛みのように大切にして生きていくこと 津々浦々のみなさんがなさっているように 笑顔で 「 おはよう 」 「 いってらっしゃい 」 「 おかえり 」 「 なもあみだぶつ 」 有縁の人に温かくつながって生きていくこと 私の母と同い年のMさんの強情っ張りのお蔭で 私もずうっといろいろ真剣に考えさせていただいてきた日々 有り難いご縁です あなたは いよいよの時まで 「お念仏なんて私はわからん」 って言いそうだけど 私とこれほど縁があったからにはその最後のベッドの枕元でも言い続けますからね 「先にお浄土に往っといて 私も必ずあとから往きますからね」 ってねえ お孫さんのご誕生おめでとう これからも ずっと宜しくおねがいします Mさん なもあみだぶつ
by shinwoyorokobu73
| 2014-11-28 14:08
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