お浄土からの声

飛び石連休と言われる今年のお休みを皆さんどんなふうにお過ごしでしょう。

ここ横浜は時々強い風が吹くものの昼間降り注ぐ光は美しくて、

なぜか今年は裏庭にたくさん咲いている小さな野菊の粒粒が輝いて見えるほどです。



今年は雪も多かったので 草木にとっては恵みの年なのかもしれません。

西法寺でも大きな木々も雑草と言われる草たちもとても生きいきとしています。

なので・・・・・・裏庭は見る方が見るとただの草ぼうぼうであります。^^




1週間ほど前だったと思います。

久しぶりに朝の連ドラを見た後でした。

有働さんとイノッチが出てくるとばっかり思っていたら

お休みだったせいか、

人間国宝だった14代酒井田柿右衛門さんの特集番組がありました。





柿右衛門さんの最後の作品は九州を縦断する豪華列車

あの『ななつぼし』に使われたのだと。




蜂の巣と蜂のモチーフは西洋の色と東洋の色が混じったようで、
実際にこの目で見てみたい・・・・。




亡くなる前の命がけの作品であったのだと知りました。






見終わった興奮の中、私はふと思い立ってあの徳利を手に取ったのです。


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       私  「 じいちゃん、これ貰ってもよか?」

      祖父  「 ふん、これがよかとこー?(これがいいのか?) 

             何に使うかい? 」

        私  「 花入れ。」


      祖父  「 ふ~~ん。 花入れにこの赤は邪魔やろうもん。 」

        私  「 うん、反対に向けたら大丈夫。 

              私、この形が好いとると。 」

      



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美しいものが好きだった祖父から貰ったこの徳利。

柿右衛門さんの流れの器、本来の使い方をしておりませんで長い間申し訳ございませんでした。





でも、私はこの形が好き。

野の花を入れても私の腕前なんか関係なく品がよくなります。





柿右衛門さんの赤を引き立たせるための

それを支えるため表に名の出ない職人さんたちの鍛錬に思いを致します。





住職は 「 いくら本堂だからと言って、もう手洗いに置くのは止めたら? 」 と言います。

 確かに。



ただ、これも私なりの敬意であったのです。

「 不浄と言われるところこそ、一番清々しくしておきたいな 」 と。

佐賀の磁器の持つ、 「 白 」 の力は大きいと思うのです。







でも、柿右衛門さんの最後のご様子を画面で拝見すると、

そんなのは私の屁理屈。

これからは、この美しい赤と手に包んだ感触を愛でながら

おいしい日本酒をいただきたいと思います。







名前で人や物を観なかった祖父は

日夜 お浄土からこの私に向けてメッセージを送っていてくれているのでしょうが、

この日は久しぶりにその声を私がキャッチできた嬉しい日でありました。






                                              なもあみだぶつ




                                  
by shinwoyorokobu73 | 2014-05-06 04:52 | 思いがけず | Comments(2)
Commented by at 2014-05-06 11:38 x
そのドキュメント私も見ました。
ご病気の14代の気魄が伝わってきましたよね。それにしても美しい器たち。我が家にも柿右衛門はいくつかありますが、あまりの美しさに使いあぐねています。

只ならぬ鍛錬の末に作られた器なんですね。
Commented by shinwoyorokobu73 at 2014-05-07 14:30
Dear 『 ゆ』 さま

ほんとに。

一人の人間に与えられた時間はみんな限られているのに、
こんなに質の違う時を積み重ねている人がいらっしゃるのかと思うと
その結晶の一つをこうやって手にできるありがたさを思いますね。

今度お家に伺った時にその『柿右衛門』是非見せてね♡
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